昨日セミナーへいってきました。サクッと議事録をば。


神戸ファッション美術館主催 mimクリエイターズセミナー
‐クリエイターに伝えたいこと -

テーマ:デザインの発想と展開、ブランディング
講師:江角 泰俊(えずみ やすとし)氏
   Yasutoshi Ezumi(ヤストシエズミ) デザイナー
ナビゲーター:安積 久義(あづみ ひさよし) 氏
  (株式会社OMこうべ 営業推進部長)
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江角 泰俊(えずみ やすとし)氏
・18からファッションの勉強を始めた
・20でセントマーチン大学入学(首席卒業)
・28の時にブランドを立ち上げ
・アレキサンダー・マックイーンに憧れ
・父:物理学者&住職

デザインの導き方
  1. テーマ(コンセプトの設定)
  2. リサーチ(調査・連想・発展)
  3. デザイン・イメージ(構成)
  4. 制作・ものづくり(物理)

セントマーチンで学んだこと
・①リサーチ/②スケッチブック/③ポートフォリオ/④デザイン/⑤制作
・プロジェクト思考でデザインを起こす
・BOOKをつくる(リサーチしたものをえも写真も素材も貼っていきコラージュ的につくるネタ帳)
・リサーチをしてネタ帳を作る中で、構成能力がつく
・リサーチは"絞る"のでなく”展開する” → 収束させる
・評価が早い(講評の翌日には順位表が貼りだされる)
・手で書くだけで終わらせず、
 頭にインプットさせるために手を動かし、
 頭からのアウトプットのために手を動かし、カタチに起こす
・2Dと3Dを往復する
・失敗した方が面白いデザインが生まれたりする(わざと失敗することも必要)
・理解をする中で要素が導き出される


【ブランディング】Yasutoshi Ezumi(ヤストシエズミ)について
ブランドコンセプト「”理-ことわり-"」理に適ったモノ創り
「理/LOGIC 」をブランドコンセプトとしており、事象、現象、生活、社会、文化、環境の中にある理の中から焦点を絞り、その物、事、摂理、物理に対して考察、実験、研究をする中でデザインを行い、理由のあるデザイン、結果としての形、色、質感を導きだしている。

EX│長方形を使用した衣服のデザイン
①着物は「長方形の素材」のみで構成され、素材のムダがない(合理的な衣服)
 ※だが動きにくい
②洋服は動きやすく身体にフィットさせた構造をしている(合理的な衣服)
 ※だが記事のムダが多い
故に、①と②をミックスさせた衣服を展開させた。

ブランド立ち上げたては
・一人で2年間は営業をしたりコンペに出たりを繰り返した
(3年目からアシスタントを雇った)ちゃんと地べた這いずってます←
・リサーチ不足で理解を落とし込めていない時は消化不良の出来になり、人に伝わらない
・営業→発注、ロット数がないので自宅で100~200着を手縫い
・ストロングポイントをはっきりさせる
(デザイン(図柄)にのめり込みすぎず構成を思考するバランス感を大事にした)
・アウトプット作品(服)が全てを語るものにならなければならない
 自分が口を開くと言い訳となる


 Q & A 
◯どういう時にアイデアが生まれる?
「リサーチをしていくと理解してきてデザイン脳になってきている」
◯コレクションしているものは?
「”知識"ですかね」
◯デザインを起こす時に注意していることは?
「面白いデザインをすること。自分で”いいな”と思えるデザインをする」
◯デザイナーを目指す学生に伝えたいことは?
「デザイナーを目指す学生が少なくなっているので、
 デザインを”好き"になって、諦めないこと。一直線に突き進むこと」
◯憧れていたデザイナーは?
「やっぱり、マックイーンですね」
◯学生時代の目標は?
「当時は漠然と"パリコレでファッションショーがしたい"と思っていた」
◯何故レディースの服を展開している?
「レディースのほうが色々なデザインがあり、幅がある。アイテムが多い。」
◯今のファッション市場についてどう思う?
「時代の流れだなと思う。(←低価格商品が増えてきていることについて)
 比率が変わってきてるのかな、年代が帰ってきているというか。
 低価格なものが流行って、派手なものが流行って、…波があると思う。」
◯今後のファッション業界をどう思っている?
(ファーストファッションが流行りネット通販が増えてきているがどう思う?)
「多様性ができている、買い方・ブランド・使い方など。
 ビジネス的に成り立たなければ消えていくので、絞られていく時代ができてくるんじゃないかな。」
ネット購入は、ファッション購買全体の8%程度。9割は店頭で購入。
◯デザインでこだわるのは様式美?機能美?
「難しいですが…機能美ですかね。”理にかなっているもの”を目指しているので。」
◯コンセプト(ルール)を守るか、ユーザビリティを優先するか、どうしますか?
「難しいですよね、一概には言えないですが。
 ユーザビリティ”お客さんに買ってもらう時”を想像し過ぎると、コレクションの精度が下がることもありますし。
 その時の目的や落とし込めた、自分の中のボーダーラインに従いますかね。バランスですが。」
◯悩んだことは?
「ブランドコンセプト、ですかね。
 ずっとその内容でやっていけるコンセプトか、という。食っていけるか、も重要ですし。お金もなかったですし。」
◯洋服を作る上で海外に行くことは必要ですか?
「僕自身は必要だと思います。
 洋服を作るなら、洋服は海外から来たものなので、理解や知ることは必要ではないでしょうか。和服を作るのに日本に来たことがない、みたいなものと同じような話だと思います。」



Impressions
・受講者は学生が多かった。8割くらい?(江角さんがファッション系の大学講師をしてるから?)
・絵や色の話より、”企画”や”ブランド構成”など考え方の話でよかった。
・"実感や体感したことがある"と響く話が多かった。
 ただの「そうなんだー」という板書的な勉強姿勢で行くと飲み込めない話かも、と思った。
 片鱗でも体感したことのあると本当にわかりやすくて気持ちのいい話だった。
・反芻して、今の仕事の中で、意識して繰り返して"体感"しようと思った
 
【Rumination】
・リサーチしてく中で、理解をすることで構成ができてくる
・理解を落とし込めていない時のアウトプットは中途半端になる
・発想は、連想・展開・発展し飛躍し広げてから、フォーカスしていく
・理解をするために身体を動かし、カタチにするために体を動かす
・企画・構成は、2Dと3Dを横断・反復する
・ストロングポイントをはっきりさせる
・「絵(見せ方)」に固執せず「構成・思考」するバランスを自制し調整する
・コンセプトとユーザビリティ、どちらを優先するか?


いやぁ、面白かった。over.